2006/6/22 ~Dortmund~Düsseldorf
~ドルトムントでのブラジル戦。一瞬奇跡が見えるも、世界との差を知る結果に。でも来てよかった。~ ★通貨ユーロ(約143円)★

予定よりも少し早く、デュッセルドルフ国際空港に到着だ。いいぞいいぞ。バスに乗り、ほんの少し移動するとそこは入国審査。ここで並ぶ列の不運に見舞われる。なんだか妙に時間がかかり、結局ほぼ最後になってしまった。その間に、他の便でブルーのユニフォームを着た人が通り過ぎるのを見た。いろんなところから、決戦の地に向けて日本サポーターが続々と集まってきているのだ。ようやく入国となり、ターンテーブルで荷物を無事に受けとる。これで無事にドイツの人となったわけだ。とりあえず180ユーロをキャッシングし、とっととタクシーに乗る。今日は時間がないのでさくさく行こう。タクシーのおじさんにホテルの名前と住所を告げ、あとはよろしく。緑の豊かな郊外から、ほどなく街中へと入って行く。中央駅に向かう道を通り過ぎてぐっと方向を変えるとホテルのある通りに入る。空港から10分ちょっとで目的地、Hotel Aconに到着だ(20E)。やたらと陽気なフロントのおじさんに歓迎されながら、部屋へと入る。



キャプテン翼


今は14時過ぎ、ようやく着いたぞ。お疲れさまでした。とはいえ今日はここからが本番、ゆっくりとはしていられない。シャワーを速攻で浴びてさっぱりしよう。風呂上りにテレビをつけるとキャプテン翼がやっていた。こんなに強い日本代表だったらいいのだが・・・今日のための勝負服、日本代表のブルーのユニフォームを着る。NAKATAとTAKAHARAのできあがりだ。持ち込めないペットボトルのかわりに紙パックのお茶、そして腹ごなし用のカレーパンを持ち、いざ決戦の地、ドルトムントに向けて出発だ。


ホテルを出てデュッセルドルフ中央駅へ。途中、現地の人になぜか「ニッポン!ジュビロ磐田!」と叫ばれた。なんでジュビロ磐田?駅に着くと、ブルーのユニフォームの人がたくさんいる。もちろん、ブラジルサポーターもいるのだが、ここで今ざっと見渡す限りは青が優勢だ。まずは切符をゲットしよう。自動販売機もあるのだが、さっぱり分からないので窓口へと向かう。すると、赤い服を着た人が何人かいて、どうやらこの人たちがワールドカップ期間中に訪れる観光客の便宜をはかっているようだ。ということで、ドルトムントへ行きたいことを伝える。するとなんと、スタジアムのチケットをもっている人は、電車賃がただになるらしい。ただ我々は、今日スタジアムでチケットを受け取ることになっているので今は手元にない。なので残念ながら切符を買う必要があり、おにいさんに教えてもらいながらドルトムント行きのチケットを2枚ゲット(@8.25E)。帰りはチケットがあるので、電車賃はただになるわけだ。さて、ホームへ上がる。もう青い人たちでいっぱいだ。老若男女、いろんな人がいる。みんな日本を応援する熱い気持ちをもって、このドイツに集まってきたのだ。しばらくして、2階建てのローカル電車が到着。たくさんの日本サポーターの思いをのせ、ドルトムントに向けて出発だ。


デュッセルドルフ中央駅


階段にサッカーボールが


サムライブルーとカナリア軍団


車内は混みあっているが、決戦を前にして静かな雰囲気。日本人だねえ。ブラジルサポーターならここでサンバ大会になるんだろうな。途中いくつかの駅で乗り降りがあるのだが、聞いたことのない街からもブルーの人が乗ってくる。みんなホテルを探して、いろんな街にいるんだね。デュッセルドルフを出て1時間弱、ドルトムントに到着。電車を降りると、駅の中にはブラジルと日本のサポーターが入り乱れていて、急に雰囲気がにぎやかになった。スタジアムまではこのままドイツ国鉄に乗り換えてで行く方法もあるのだが、そっち方面は人が多そうだし、駅についてからも結構歩かなければならないらしい。なのでもともと考えていた通り、Uバーンの駅へと動こう。ここで切符を買うべきなのかどうかもわからないのだが、誰も買っている気配がないのでまあいいか。地下の駅に行くと、ここはそれほど人が多いわけではなく、すぐに電車が来たので乗り込むと、ゆったりと座ることができた。


駅のにぎわい


スタジアムへの標識


地下鉄


となりのブロックに座ったのはブルーのおじさん4人組。応援グッズとして、KIRINのタペストリーやカンバッチなどを頂いた。次の駅ではブラジルサポーターの夫婦が乗ってきた。「ブラジル、ブラジル!」と叫んでいるので、こちらも負けずに「ニッポン、ニッポン!」と応戦。我々の向かいに座ったその夫婦はブラジルのサントスというところから来たらしく、写真を取り合ったりしながらしばし決戦前の友好タイム。サントスのボールペンをもらったりしてね。もう後がないニッポンと、すでに余裕でグループリーグを突破したブラジルだが、いいゲームになればいいな。地下鉄は地上にでて、スタジアムにむけて進んでいく。外を見るとたくさんのキャンピングカーがあったり、それそれのサポーターがスタジアムに向けて歩いていたり。ドルトムント中央駅から、15分ほどでスタジアム最寄りの駅に到着。


駅を出ると、すでにたくさんのサポーターが集まっている。今はどちらかというと青いほうが目立つようだ。さて、なにはともあれまずはチケットだ。チケット買います、の紙を掲げている人も多いが、予約済みの我々はチケットセンターへと行きたい。どこに行けばいいのかよく分からないが、ボランティアらしき人が結構いるので聞いてみる。近くに見えるホールをぐるっと回ったところにあるらしいので、行きましょう。日ブラ両国のサポーターで溢れる階段を上がると、そこはちょっとした広場になっており、このあたりはなんでもFAN FESTAという、チケットを持っていない人でも楽しめるエリアらしい。あとでゆっくりとね。チケットセンターまで行く途中に、TBSの岩井アナ発見。元はなまるアナだよね。きっとこの辺りに、「とくだね」の小倉さんや「すぽると」の三宅さんや風間さんなんかもいるんじゃないのかなあ。ダバディは逆に目立たないかもしれないけれど。そういえば「せやねん」から神様八木さんもいるはずだよね。誰かいないかなあ。


駅前の人混み


FAN FESTA会場前


TBSの岩井アナウンサー


少し迷いながらも、チケットセンターに到着。このあたりもサポーター達で賑わっているが、中に入るとがらんとした感じ。場所や時期によってはチケットを受け取るまでに2時間以上かかったらしいが、もう半分以上試合が終わっているし、ここはフランクフルトやベルリンのような大都市でないからかな。予約の紙を出すと、アルファベット順に並べられた封筒からわれわれの分をピックアップ。ようやく念願のチケットをゲットできた。思ったよりも厚みがあり、しっかりとしている。これをゲットするのに2005/2/1の第一次販売から、第5次販売開始後の2006/5/13、実に足掛け1年3ヶ月を要したわけだ。感慨深いものがあるなあ。さて、これで一安心。FAN FESTAの会場に行ってみよう。中に入るとステージではライブが行われており、ビールを飲んだりソーセージの屋台があったり、すでに大盛り上がり。こんな風にスタジアムの近くで、みんなが盛り上がれる場所があるのはいいなあ。こんなの2002年の日本にあったかなあ。

建物の中はちょっとうるさくて煙いので、さっき階段を上がってきたところの広場にいってみよう。ここのベンチでちょっと一休み。日本から到着時のおやつ用に持ってきたカレーパンを食べる。しばらくのんびり周りをみていると、デーモン小暮風のメークの人や、侍コスプレや着物、浴衣を着た人など、見ているだけで楽しい。旗について、ぞろぞろと来るツアーの人たちもいるぞ。ブラジルサポーターは相変わらずサンバのリズムで盛り上がっている。


念願のチケット


FAN FESTA会場


サンバで盛り上がる


もうすぐ19時。試合開始2時間前には入場できるので、そろそろ行きますか。あまり遅くなると入るのにも行列になるしね。順路に従い、セキュリティゲートへと到着。ここでまずは荷物のチェック。結構念入りにチェックされて、ペットボトルを持っている人はすべて没収。横断幕なども、企業広告や差別用語がないかどうかまでをしっかりチェック。でも紙パックのお茶はOKだし、スイカをかぶるのもOK。まずは第一関門通過だ。ここからスタジアムまでは少し距離があり、そこで公式グッズのショップやビールのブースなどがある。ショップにいるのはほとんどが日本人なのはなんだかおもしろい風景だ。ビールは公式スポンサーがバドワイザーなので・・・ドイツビールが飲みたいよね。ここではオフィシャルガイドブックをゲット(10E)。


セキュリティゲートへと向かう


スイカマンがいる!


オフィシャルグッズ売場


巨大なボールが2個あり、日本とブラジルそれぞれにメッセージを書けるようになっている。たくさんのメッセージでいっぱいだが、今日は是が非でも点が欲しい。なので先発が予想されるFWの玉田と巻に熱い思いを残す。決めてくれ~

ようやくスタジアムへのゲートに到着。チケットを見せると、パスポートの提示を求められた。名義のチェックをどこまで出来るのかと思っていたが、きっちりとチェックされた。ボディチェックと名義チェックを同時にやるのは大変なことだけど、2段階にしてあいだに少し楽しめる場所があれば、観客側のストレス無く、十分にチェックできるよね。なるほど。シンプルな解決法に、こういった大規模イベント慣れしたドイツを垣間見たような気がした。


メッセージボール?


たくさんの思い


チケットの名義チェック


さあて、いよいよスタジアムに入る。指定された席に行ってみると、メインスタンド中央近く、記者席の真横。結構いい席だぞ。障害物のある「見切れ席」ということで少し安くなっているのだが、これならお得だな。確かに記者席があるせいで、左側のコーナー付近が見えにくくなっているのだが・・・そのくらいはなんの問題もない。近くででかい被り物されたら同じことだしね。スタジアムの全体を見渡す。まだ2時間あるので、それほど人は入っていない。ここで数時間後に、日本の運命がすべて決まっているのだ。どうなるのかなあ。まだピッチには誰もいないが、いずれウォーミングアップが始まるはずなので、今のうちに最前列を確保しておこう。


まだ人は少ない


日本の応援準備中


ベンチの様子


徐々に観客が増え、ニッポンコールやブラジルコールが聞こえるようになってきた。しばらくして、大液晶画面にブラジル代表の到着シーンが流れる。スタジアム内は歓声に包まれた。アドリアーノ、ロナウド、ロナウジーニョ。なぜかロナウドのときだけはブーイングになったのだが。続いて日本代表の到着シーン。中田、川口、稲本、加地、アレックス。みんながんばってくれよ~。周りに人が増えてきた。ブラジルサポーターが一緒に写真を撮ろうと言ってきてくれたので、決戦前の友好タイム。まあ向こうは決戦とは思ってないだろうけどね・・・


ロナウジーニョ登場


中田ヒデ登場


メンバー表


隣にいたおばさんたちが、なぜかどこかから今日のメンバー表をゲットしてきた。それによると、予想通り今日の2トップは玉田と巻。ボランチは福西ではなく、稲本が先発。点を取るための、攻撃的な布陣になっているようだ。20時を過ぎたころ、ジーコ登場。すぐ近くに見える。そしてウォーミングアップ開始。まずはキーパー陣が登場だ。楢崎、土肥、そして先発は今日も川口だ。日本ゴールをがっちりと守って欲しい。続いて他の選手達も登場。軽いランニングからストレッチ、ボールを使ったパス、ドリブルなど。ここは専用スタジアムなので、すぐ近くに選手が見える。玉田、巻のツートップには是非ゴールを決めて欲しい。先発の中田英、中村、稲本、小笠原、加地、アレックス、坪井、中澤には最高のパフォーマンスを見せて欲しい。今日は累積警告で出られない宮本も練習には参加している。小野、福西、遠藤、中田浩、茂庭、駒野もいつどんな形で出番があるか分からない。FW陣、高原、柳沢、大黒にも、後半出番があるはず。30分前となり、先発メンバーが発表された。ブラジルはカフーとアドリアーノが外れたくらいで、ロナウド、ロナウジーニョ、カカなど世界を代表する選手達が先発。今日はとにかく、全員の力をあわせて戦って欲しい。


ジーコだ!


ウォーミングアップ中


玉田・巻 今日のツートップ


ブラジルもウォーミングアップ


メンバー紹介(川口!)


ゴレオ


そろそろ自分の席に戻ろうか。観客席もほぼ埋まり、選手が入場を迎える準備は整った。隣の記者席にあるモニターに、日本代表が入場する直前の様子が映っている。しばらくして、FIFAのアンセムとともに日本とブラジルの国旗が入場してきた。こちらがカテ1だったので当然目の前で止まると思っていたら、なんと反対側へと行ってしまった。どうやら貴賓席が反対側にあるらしく、ペレがいるらしいのだが(釜本もいたらしい)・・・うーん、ちょっと残念。続いて選手の入場で、場内の盛り上がりは最高潮に達する。日本は中澤を、ブラジルはジダを先頭に、11人の代表達。そして国歌斉唱。世界の舞台に君が代が響き渡る、すばらしい瞬間だ。


記者席


ブラジル側


日本側


そろそろ始まる


隣は記者席


国歌斉唱


選手達がピッチに散らばり、いよいよキックオフだ。最低でも2点差の勝利、さらにクロアチアが1点差でオーストラリアに勝つことが条件。可能性は0に近いが、0ではない状況をなんとか跳ね返して欲しい。がんばれ・・・

キックオフとなり、しばらくはお互い様子見のような動き。とはいえ、自力に勝るブラジルが、何度か日本ゴールへと襲い掛かる。それでも川口やDF陣ががっちりとゴール前を固め、点は取らせない。日本も加地や巻の惜しいシーンがあった。そして前半34分、待ちわびた歓喜の瞬間が訪れる。アレックスのクロスを玉田が受け、そのまま得意の左足でゴール左隅にシュート!日本先制!その瞬間、スタジアムの日本サポーターは狂喜乱舞状態となった。前後左右の知らない人達とハイタッチしたり抱き合ったり、大盛り上がりだ。もう1点取れれば、このまま抑えられれば、奇跡がほんの少し、近づいたような気がした。その後も巻や玉田がゴールに迫るが得点には至らず。そして前半ロスタイム、もう最後のプレイで、これをしのげれば終了、というところでロナウジーニョからのパスをシシーニョが折り返し、フリーのロナウドがヘディングシュート。これがそのままゴールに吸い込まれ、日本はブラジルに追いつかれてしまった。オーストラリア戦でもそうだったが、ここをしのげば、というところで失点してしまう。これが世界との差なのか・・・


気合いを入れて


さあ、キックオフ


玉田ゴール!!!


前半終了


腹ごしらえ


後半頼む・・・


後半がスタート。振り出しに戻ってしまった日本は、ここから最低2点を取らなければならない。それでもかすかな奇跡を信じて応援を続けるが、8分にジュニーニョが強烈なミドルシュート。ここまでぎりぎりのセービングを続けていた川口も止められず、日本は逆転されてしまった。こうなるともうブラジルサッカーの独壇場。パスがつながらず、攻められない日本に対し、まるで子供を相手にしているようにパスをつなげ、次々とゴールに迫るブラジル。結局、14分のジウベルト、36分のロナウドと決められ、4-1の大差となった。日本も高原、大黒と投入するが、追加点を上げることはできず、このままタイムアップ。奇跡は起きず、世界との差を痛感する結果となった。


ブラジル追加点・・・


がんばれ~


クロ豪戦が見える


試合終了


サポーターへ挨拶


日本はこれで終わり・・・


裏のクロ豪戦は、2-2の引き分け。この結果を見ると、日本は3点差つけてブラジルに勝つ必要があったことになる。逆に3点差をつけられてしまった日本代表。ここまで叩きのめされると、逆に爽快でもある。玉田の先制弾が見られたのがせめてもの救いか・・・日本代表達は、ゴール裏のサポータ席に向かって頭を下げる。黄金世代と期待された今回の代表だが、結局は1分け2敗の勝ち点1でF組最下位。そう甘くはないと思っていたが、ここまで結果が出ないとは・・・ジーコジャパンはこれで完結。この経験を糧に、2010年は飛躍できるようがんばれ、日本代表!



これで帰る


もう少し感傷に浸っていたいところだが、何せもう11時。今日中にデュッセルドルフに帰らないといけないのだ。名残惜しいがスタジアムを後にし、地下鉄へと向かう。そういえば弾丸ツアーの人達は、ここからバスにのってそのままケルンから帰るんだよね。車に乗る人、国鉄側へ行く人、地下鉄へ行く人。さまざまな人の波にもまれながら、地下鉄駅に到着。ホームに向かう階段は人で溢れてはいるが、電車が次々と来るですぐに乗ることができた。ここから約15分、満員電車に揺られてドルトムント中央駅に到着。


時刻表を見ると、ちょうど10分くらいでデュッセルドルフ行きのローカル電車が出るところ。ホームにはどんどんと人が増えてくる。早く電車が来ないかな~予定を少し遅れて、電車が到着。早く乗れたので、2階席の奥で座ることができた。ふう、ほっと一安心。ここからデュッセルドルフまでは1時間弱。昨日からずっと移動で、そのままワールドカップ観戦。ここまで時差ぼけを全く感じていなかったが、ようやくほっとしたのとたまっていた疲れとで、急に睡魔が襲ってきた。途中エッセンやデュイスブルグにも止まったはずだが、気づいたらデュッセルドルフ。ふう、無事到着。ここからケルンやボンに移動する人もたくさんいるようで、皆さんお気をつけて。ホテルに戻り、すぐにベットへ。あっというまに撃沈だ。